アトピー性皮膚炎のアレルゲンは何か。
アトピー性皮膚炎を病理学的にみれば、血液中に免疫グログリンの一つであるIgE抗体ができやすい体質(これをアトピー素因という)で、この抗体が体内に侵入してきた環境抗原であるハウスダストや花粉、食物などとアレルギー反応(I型アレルギー反応)をおこすために、喘息や花粉症、蕁麻疹になりやすいと考えられています。
アトピー性皮膚炎も、アトピー素因をもつ人に多くみられるので、喘息などの病気と一緒にアトピー性疾患と総称されています。
喘息や花粉症がI型アレルギー反応によって引き起こされることがはっきりしていますが、アトピー性皮膚炎については、I型アレルギーが原因とは決まっていません。
典型的なアトピー性皮膚炎の20%〜30%は血清IgE値が正常で、血清IgE値が高い値を示す人でも、アトピー性皮膚炎の症状と血清IgE値との相関関係が認められていないからです。
アレルギー性の湿疹皮膚炎は、I型アレルギーではなく、W型アレルギー反応によるものと考えられています。
アトピー性皮膚炎をアトピー素因を有する人に生じる湿疹の一種と考えて、IV型アレルギー反応の結果である、又はI型、W型の両方のアレルギー反応が関連してアトピー性皮膚炎を起こすと考えることもできます。
原因抗原物質についても、赤ちゃん、乳児では食事抗原との関連が強く、年齢が高くなるに従って、食事抗原よリダニを中心にした環境抗原の関連が強くなると考えられています。
ダニのからだの成分中のタンパク質が皮膚から吸収されて起こるという報告や、フケが原因になっているという報告などもあります。
このようにアトピー性皮膚炎の原因は決して単一のものではなく、食事抗原が原因のこともあれば、ダニ抗原が原因の人もあり、あるいはその他の原因がからんでいる場合もあり、非常に特定するのがむずかしいのです。
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